マルチロボットシステムにおける自動運転システム調整とタスク割り当てのシミュレートをするためのアプローチ

2021年5月10日

多くの自動運転車システム(AV)のユースケースは、主にロボットと人間または人間が制御する車両との相互作用に焦点を当てています。しかし、AV と自動走行搬送ロボット(AMR)は継続的に開発がすすめられており、さまざまな業界に拡大されているため、マルチロボット環境に焦点を当てたユースケースが増えています(図1)。そのため、これらのシステムの安全性と信頼性をテストする方法の必要性が高まっています。これには、独自の自動運転スタックが含まれるだけでなく、同じ運用領域で問題解決を支援するミッションプランナーも含まれます。

図1:プロセスと生産性を向上させるために倉庫では、自動走行搬送ロボット(AMR)を使用しています。

これらのロボットには、同種の自動運転システム(各エージェントが同じソフトウェアシステムを持っている)から異種の自動運転システム(混合システムと機能デバイスが同じ領域で動作する)まで、幅広いアプリケーションがあります。シミュレーションは、これらの異なるエージェント間のさまざまな相互作用をキャプチャするのに特に有力であり、操作領域内で長時間実行されるシナリオをすばやくテストする機能を提供します。各エージェントの個々のメトリック、およびマルチロボットタスク割り当て(MRTA)システムを使用し、全体的なロボットの管理を測定して、効率的な方法で長期間にわたるパフォーマンスの向上を追跡できます。


このブログでは、自動運転型マルチロボットシステムの商用アプリケーションと、システムアルゴリズムの安全性と進歩を確かなものにするために考慮すべきテストと検証での考慮事項について説明します。


マルチロボットの使用例とテストに関する考慮事項

自動運転システムの有望なアプリケーションが使われている業界の例としては、長距離トラック輸送、倉庫保管/ロジスティクス、農業、建設、および鉱業が含まれます。各業界は、自動化する必要があり、それにはテストアプローチも必須で、さらに単一ロボットシステムのテストよりも複雑な合格/不合格の成功基準を必要とするなど固有の一連のタスクがあります。


同種自動運転システム

たとえば、倉庫の設定では、フォークリフトを自動化して、あるエリアから別のエリアに商品を移動することができます(図2)。各フォークリフトは同一のタスクを実行するため、均質な環境となります。自動運転システムのパフォーマンスは、「最初にターゲットを拾うことができるか」、「他のエージェントの周りを操縦して衝突を回避することができるか」、または「目的地でターゲットを降ろすことがでるか」などの一連の成功要件によって測定できます。シミュレーションの過程で各自動運転エージェントのメトリックを追跡し、特定の障害状況を分離して自動運転システムを開発および改善することができます。自動運転システムのさまざまなパラメータもこの環境内でテスト、測定し、エージェントのサブセットのシステムを変更すると、他のエージェントにどのような影響が起こるかを確認できます。たとえば、ルーティングモジュールを変更して、あるエージェントに対してのみ焦点をあてると、他のアクターの効率的なルートが切断され、他のエージェントがウェアハウス内でルーティングすることがはるかに困難になる可能性があります。

図2:ボックスを拾い上げて移動する倉庫設定された自動運転フォークリフト。

各エージェント個別の要件に加え、システム全体のMRTA戦略では、各ロボットの効率的な使用とフリートのスループットの測定が必要です。各スタックバージョンを測定することで、以前に定義されたメトリック全体のベンチマークを維持または改善するかを確認できます。単体に焦点をあてたルーティングモジュールの例では、設定内にあるいくつかのエージェントの動作を変更すると、他のエージェントの速度が低下し、倉庫全体の出力が減少する可能性があります。この成功指標の柔軟性は、パフォーマンスをさまざまなレベルで測定可能となり、システム全体の有効性を把握しながら、測定値を個々のエージェントに集中させることができます。


異種自動運転システム

一方、農業業界で作物を集めるなどの複雑なプロセスでは、機能的に異なる自動運転車両が必要になり、環境が均質ではなくなります。このプロセスで重要な部分の 1 つは、作物を収集する収穫機と、収穫機が最大容量に近づいたときに作物を拾うトラックとの間で作物を移動することです。それぞれ 2 つの車両は目的がわずかに異なり、シナリオ内では、自動運転スタックのタイプごとに特定の成功指標を定義できることが重要です。これらの 2 つのタイプのスタックを並行して実行すると、2 つの自動運転スタック間の相互作用の欠点がすぐに明らかになり、一方の機能を変更すると他方に深刻な影響が及ぶかどうかが明らかになります。システム全体は、収穫プロセスのスループットによって測定され、個々のスタックの動作を変更して期待されるパフォーマンスを満たしているかどうかを評価することもできます。

今後のユースケース

さまざまな業界が自動運転テクノロジーを採用し続けるにつれて、フリートベースのユースケースが増えると予想されます。ロジスティクス内では、商品輸送のための均質な環境は、反復的なタスクを自動化する機会となります。農業および鉱業にも多くの複雑な手順が含まれ、システムの多くの機能部分がシームレスに連携して最終タスクを実行する必要があり、同じ操作領域にさまざまな異種スタック環境が発生します。


マルチロボットシステムのシミュレーションテスト

シミュレーションでは、エージェントの可能な組み合わせごとに、信頼性と安全性をテストできます。人間が制御するエージェントと自動運転ベースのエージェントを組み合わせて同じ操作環境で使用すると、さまざまなタイプのエージェントとの相互作用でスタックの柔軟性を確保できます。これは、人間が制御するエージェントと自動運転ベースのエージェントの適切な組み合わせを見つけるため、倉庫開発に役立つ情報を提供します。実稼働テストの場合、このシミュレートされた環境は、テストするさまざまな車両スタックの正確な比率とバージョンを提供します。


ソフトウェアをアップグレードする前に、同じスタックの異なるバージョンの混合環境でテストし、車両が古いバージョンのスタックと適切に相互作用するかを確認できます。これらの各環境は、シミュレーションまたは実世界で見られた過去の問題から収集されたシミュレーションテストケースの標準セットに対して実行できます。シミュレーションにより、長期にわたるシミュレーションを簡単に実行し、フリートシステムが長期間にわたってエッジケースに陥らないようにすることもできます。


Applied Intuition のアプローチ

Applied のシミュレーションプラットフォームは、密閉環境での同種および異種マルチロボットシステムでの複数エージェントのテストをサポートします。プラットフォーム内では、柔軟なメトリックにより、成功基準を個々のエージェントレベルで測定するだけでなく、より広いメトリックを達成するための車両全体の成功についても測定できます。これらのメトリックに対する回帰テストにより、自信を持ってシステムを更新および展開することもできます。これらのテストは、規模が大きくなるにつれてクラウド内で自動化される可能性があります。マルチロボットシステムのシミュレーションテストについて詳しく知りたい場合は、エンジニアリングチームにお問い合わせください。

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